品質管理 - IATF16949

2つの品質管理規格 ISO/TS16949とIATF16949

品質(Quality)は、いかなる製造業メーカーでも最も重視される分野です。品質を担保するために様々な規格が存在しているのは、製造業に携わる人でなくても、ご存じの方も多いでしょう。

例えば、ISO9001は一般的にも広く知られ、街中でも工場の外やオフィスの中などに掲示されているのを見かけることも多いです。そもそも、ISO9001をはじめとする9000シリーズは1970年代の終わりごろに、*国際標準化機構(International Organization of Standardization: ISO) が品質に関連する用語を標準化したところから始まったとされています。

*ちなみに、International Organization of Standardizationの略称ならIOSでは?と思われる読者の方もいるかもしれませんが、  これは単純な頭文字から来ているわけではなく、ギリシャ語で『平等』を意味する"isos"という言葉に由来するそうです。

ただ、ISO9001は非常に包括的かつ汎用的な品質管理の在り方を示すガイドラインとして機能する一方で、より厳しい品質管理が要求される自動車業界では、さらに厳格な品質管理のコンセプトを導入していきたいと考えたGMやFordなどのアメリカの自動車メーカーが独自に発展をさせていきました。さらに、欧州の自動車メーカーもその考えに賛同し、欧米メーカーを中心とした国際自動車産業特別委員会(International Automotive Task Force: IATF)がISO/TS16949という規格へと発展させ、業界のスタンダードとして採用されることになりました。更に、近年ではより厳格な規格としてIATF16949として改定をされ、今日の自動車業界でビジネスを行う際に非常に重要な国際規格となっています。では、ISO/TS16949とIATF16949は名前も似ていますが、両者の違いはどこにあるのでしょうか?

 

ISO/TS16949とIATF16949の具体的な違いとは…?

これまでの話で、察しの良い読者の方はIATF16949のほうが厳しい規格で準拠するのも大変だろうとすでにお分かりかと思いますので、ここでは両規格の違いを具体的に見ることにしましょう。

そもそも、両規格とも消費者の命に関わる製品である自動車を扱うこともあり、不良発生を低減していくのではなく、完全にゼロを目指しています。すなわち、そのためには品質管理のルールを厳しくし、品質を担保するためのプロセスを生み出す必要がありました。

ISO/TS16949では、義務付けられている手続きが7つあり、以下の通りでした。

書類の管理から、社員の研修、不良品の管理、是正措置の管理に加え、きちんと管理を行っているのか内部監査も義務付けられており、非常に厳格な規定となっているのがわかります。

ただ、IATF16949では、なんとその3倍の項目に対して対応が義務付けられています。

21項目の項目に対して回答を行い社内の制度やシステムを整備しなければ、IATF16949の認証を取ることはできません。さらに、IATF16949では、品質を担保するためのプロセスとして6つの手法を取り入れることが義務付けられています。

  • APQP: 製品開発段階から顧客と協力し作成した計画を基に開発。

  • FMEA: 不良発生のリスクを定量的に分析し、リスク低減を行う。

  • CP: FMEAのドキュメントを基に製品設計を行う。

  • MSA: 測定装置や検査機械の較正を管理し安定性を保つ。

  • SPC: 測定データを分析し、異常を検知する。

  • PPAP: 製品のデータを顧客に提出し納入する承認を受ける。

これらを全て実施する体制が整っていなければ、IATF16949取得の道のりは長いものとなります。

 

品質管理におけるITシステムの重要性

上で説明したような多岐にわたる項目を人間の頭で記憶し、規定に従って実行するのは不可能です。エクセル管理であれば、データの誤入力、紙で管理していればドキュメントの紛失もあり得ます。

ほかにも、必要な技能研修を受けていない作業員が検査を行ってしまうなど様々なリスクが考えられます。現に、日本企業でも近年様々なリコール問題が起こっていますが、トレーニング管理にまつわるものも多かったと思います。これらは、ITシステムの基盤を整備することで未然に防ぐことが可能です。

QADではEQMS(Enterprise Quality Management System)のソリューションを開発、販売しています。自動車業界や医療系の業界で非常に厳しい品質基準を求められるお客様のサポートをする製品となっています。

一元管理されたデータベースにWeb上からアクセスが可能で、ドキュメントの管理、あるいは技能研修のアラート、さらに内部監査プロセスのワークフロー機能などIATF16949をはじめとする高いハードルを越えるための基盤となるシステムです。(QADの社内でも自社製品のEQMSはしっかり活用されています。)

加えて、QADでは、ソリューションシートと呼ばれるIATF16949に対するQADとしての模範解答を用意しており、『取得を目指したいけど人的リソースが…』という声に応えるべく、なるべく早く、限られたリソースでも取得を目指せるようにサポートするツールもご用意しています。現在IATF16949の取得を検討していたり、QMSの導入を考えている方は、ぜひQAD Japanまでご連絡ください。

 

またQAD顧客のEQMS(Enterprise Quality Management System)の事例も参考にしてください。

 

QAD Japan: 03-5733-8011 / [email protected]